トロンボーン ソロ(クラシック)
Vol.1

Blue Bells of Scotland / MICHEL BECQUET TROMBONE RECITAL
2003,VERVE(V6-8530) (1)コンサート・ピース作品88/A. ギルマン (2)ロマンス作品21/A.ヨルゲンセン (3)プレリュードとダンス/J.モーティマー (4)2つのダンス/J.M.デュファイ (5)ロマンス/C.M.V.ウェーバー (6)白鳥(動物の謝肉祭より)/C.サン=サーンス (7)クール・リス/M.リス (8)幻想「五木の小守うた」/高嶋圭子 (9)スコットランドのつりがね草/A. プライアー (10)愛の想い/A.プライアー

<Musicians>
Michel Becquet(tb),Hiroshi Nagao(p)
このCDを聴くまでは、クラシックのトロンボーンには全くと言っていい程関心が無かったのですが、このベッケのCDを聴いてから見事にクラシックのトロンボーンに開眼しました。それまでは、クラシックのトロンボーンはジャズに比べて重々しいイメージがあってあまり好んで聴いていなかったのですが、ベッケのとても明るく張りのある音と、その滑らかで華やかなフレージングを聴いて、いっぺんにベッケの熱烈なファンになってしまいました。と同時にこのCDはクラシック・トロンボーンへの興味を持つきっかけにもなったCDでもあります。パリ・トロンボーン四重奏団での来日コンサートで聴いたベッケの生音は今でも僕の脳裏にしっかり焼き付いています。なので、僕がクラシックを演奏する時の頭の中ではベッケの音のイメージがあまりにも大きいのであります。・・がしかし、当然の事ながらベッケの音には遠く足下にも及びません(笑)。最近はベッケの書いたエチュードも入手し、今なお勉強中であります。
もう世界中のトロンボーン奏者が知っているニュースですが、2003年9月にベッケは弟子の運転する車に同乗中に交通事故に会い、瀕死の重症を負ってしまいました。
最近は大分回復されたとの事ですが、演奏活動への復帰はもう少し時間がかかるかもしれませんね。それにしても、ベッケ程の名手が今までにこのCD1枚しかソロ・アルバムを出していないというのは非常に残念でなりません。演奏活動へ復帰されたら、もっと精力的にソロ活動をして欲しいですねぇ。いちファンとしての願いです。

ARTHUR PRYOR,Trombone Soloist
1997,Crystal Records(CD451) (1)Blue Bells of Scotland (2)Intermezzo-Forever (3)We Won't Go Home Unite Morning (4)Stay In your Own Back Yard (5)Parisian Melodies (6)Message of the Violet from "Prince of Pilsen" (7)Little Nell (8)Cujus Animan from "Stabat Mater" (9)My Old KentuckyHome (10)The Patriot-Polka (11)Inflammatus from "Stabat Mater" (12)Love's Enchantment (13)The Holy City (14)One Sweetly Solemn Thought (15)Congo Love Song from "Nancy Brown" (16)Non e Ver 他全26曲
<Musicians>
ARTHUR PRYOR(tb)他
上のベッケのCDタイトルにもなっている「Blue Bells of Scotland」はこのアーサー
・プライヤーの編曲によるもので、トロンボーン・ソロのスタンダード・ナンバーですね。アーサー・プライヤーはアメリカの有名なスーザ・バンドのトロンボーン奏者として、スター的な存在でした。このCDは1901年〜1911年の間に録音されたレコードをCD化したものです。100年以上も前にこれだけの驚異的なテクニックを持った人がいたというのは本当に驚きです。またアーサー・プライヤーは作曲にも意欲的だったようで、トロンボーン・ソロの曲を沢山書いています。当時の楽器は現代のに比べて、管やベルも小さく、100年以上も前の録音なので音色に関しては、現在のプレーヤーと単純に比較する事は出来ませんが、その広い音域や驚異的なタンギング・テクニックには、ただただ感嘆するばかりです。こういう先人がいたから、アメリカの金管プレーヤーの層は厚いのだなぁ、とつくずく感じてしまいます。